私は、子どもたちに手書きの楽しさを伝える仕事をしています。
伝えること、本当に難しいです。
書くこと面倒くさい・・・そう言う子どもに、なんて伝えればよいのでしょう。
書くの疲れる・・・、本当に嫌!・・・等々
子どもたちは、私に何を訴えてきているのでしょうか。
書くことが、というより 何かわからないものへの不満、それを目の前の課題に対して不満としてぶつけているのではないか?
何をするのも面倒、何をするのも疲れる、とにかく嫌!
という具合です。
そう思ってしまう子どもたち、楽しいことは率先してすると思います。
では、手書きは楽しいと伝えることに話を戻します。
どうして、手で文字を書くことが楽しくなくなってしまったのでしょう。
赤ちゃんは、目の前にあるものを何でも触れてみます。口に入れてみます。
近くにいる大人や子どもたちの真似をして、クレヨンやペンを握りしめグシャグシャ書きます。
とても楽しそうに。とりあげると泣きます。もっと書きたいから。
グシャグシャ書くという行為が楽しいのです。
人間には五感(見る・聞く・かぐ・味わう・触れる)があります。
生まれ持って興味もあるし好きなはずです。
書くことに当てはめてみましょう。
見る~自分で書いた字、他の人が書いた字を見て楽しむ。
聞く~鉛筆で書いているとき、よく聞いてみてください、サラサラと音がします。ボールペンでもクレヨンでも、耳を澄ますと・・・
かぐ~紙(特に和紙)、鉛筆の鉛の香り、毛筆であれば墨汁の香り、クレヨンの香りというのもありますね。
味わう~こちらは経験するのは難しいかもしれませんね。赤ちゃんのころ紙を食べてしまったり、鉛筆をくわえたり・・・経験はありそうですね。
触れる~紙にふれる、色々な紙質の違いに気が付くことでしょう。鉛筆で書いた時の感覚。濃さによって手に伝わる感覚の違いに驚くと思います。
以上のように考えてみると、本来人間は書くことが大好きなのです。
それがいつの間にか、面倒で疲れる作業になってしまったのです。
さあ、では書くことは楽しい!その気持ちを思い出すために・・・
私は子どもたちにどう伝えればよいのでしょうか。
私の永遠のテーマです。